マルト(@marutopapa)です。
ソロキャンプです。然別湖へ行きます。
然別湖北岸野営場へ行くのは新月で星空がきれいに見れるときと決めていました。
そのチャンスが巡ってきたのです!
9/15(金)平日に休みをいただき、然別湖へ行こうとは思っているものの天気が心配。
約1週間前から気が気じゃない天候の行方。一応、行き先の選択肢を3つに広げて当日の天気で決めることに
第1希望:然別湖
第2希望:クッチャロ湖
第3希望:東大沼
直前になって天気は断然クッチャロ湖。
もうほぼクッチャロ路線で決めてましたが、色々調べると・・・
クッチャロ湖は白鳥が有名らしい。9月はまだいないらしい。
行くならもう少し寒くなってからかなぁ、札幌からの距離を考えても白鳥が見れないのはもったいない。
諦めます。
東大沼は天気が悪い。
一縷の望みを託し、やっぱり然別湖にしようと思う。天気もなんとなく回復しそう。晴れはするが雲はどうか?星空はみれるのか?
星空以外の楽しみも探す・・・
ナキウサギ
ほぉ!これは面白そう。星空に恵まれなくてもこいつを拝めれば満足度は高そう。
日本では北海道の高地にしかいない絶滅危惧種らしいです。氷河期にシベリア地方から渡ってきて寒い北海道の高い山で生き続けているそうな。
普通のうさぎより小さく10~20cm。耳も短く丸い形をしてぱっと見ウサギというよりねずみ。大きな声で「ピィ、ピィ」と鳴くらしい。
そんなカワイイ奴をなんとか見つけて写真に収めたい。
ナキウサギが観察できる場所を調べて出発!
午前5:00。
然別湖北岸野営場はチェックイン・アウトはフリー。
平日とは言えなるべく良い場所を取りたいので午前中に着きたい。でもその前にナキウサギも見たい。
夜明け前に出発です。
274号線を走り、夕張付近。霧がすごい。
幻想的な景観に感動し思わず滝の上公園に寄り道。
前日の雨で水の流れもいつもより強く濁ってる。
神々しい朝でした。
引き続き霧深い道を進み、日勝峠へ。
日勝峠も霧がすごいのかなと思いましたが、そこまですごくはなかったです。ただ、頂上付近はしっかり霧がかかり、
やっぱり幻想的。
山火事ではないです。
日勝峠を超え十勝へ。
鹿追町のスーパーで買い出し。9:30位だったと思います。
準備万端整えて然別湖へ向かいます。標高810mの道内で最も高い場所にある自然湖。
途中に扇ヶ原展望台。
本当に標高の高い場所にある湖なんですね。疑っていた訳ではないですが、不思議な感覚。
なんて思いつつもそれより雲が心配。星見れるかな・・・
そこから少し車で進んだら千畳崩れ
土留じゃないですよ。自然に形成されたものです。すごいですよね。
約61万年前の噴火で溶岩ドームができ、溶岩内の水分が凍結、膨張して岩が爆裂。その岩が崩れてできた斜面なんだそうです。
この岩塊斜面の形成によりこの周辺の山に風穴が広がりナキウサギが暮らす環境ができたということです。
さぁ、然別湖。とその前に。
然別橋のところでナキウサギ観測。
帯広方面から向かうと然別湖の手前にこの然別橋があります。この橋の右手に岩塊斜面がありナキウサギがいるとの情報。
この写真は然別湖側へ渡った場所から撮影。
こんな感じで側道に入っていけます。
この写真の右手に岩塊斜面。
こんな手頃な場所にいるらしいのです。
ちなみに車はこの奥に3台位停めれるところがありました。
10:45位だったと思いますがナキウサギ観測をしている先着様が4名。
皆でただじっと岩を眺めます。
15分経過・・・動きなし
30分経過・・・動きなし
2人離脱
45分経過
私も離脱。
鳴き声も聞こえません。やっぱ朝早くの方がいいのかな・・・それともここじゃなく登山道に入ったほうがいいのかな?
そんなことを考えつつも先へ
湖底線路
う~ん・・・こういうところではPLフィルターがあった方がいいのかしら?やっぱ買わなきゃだめですかね。
昔はここを汽車が走っていた、、、訳ではないです。船を引き上げるのに使うレールらしいです。
はい、次。
然別湖ネイチャーセンター
道路を挟んで向かいの然別湖側に温泉ホテル風水があり、そこの湖畔から然別湖のシンボル「くちびるやま」が望めます。
波がなければ山が湖面に反射して唇の様に見えることから「くちびるやま」と呼ばれています。
遊覧船乗り場や足湯もありました。
然別湖畔公園の駐車場を超えてキャンプ場へ向かいます。
ここから先は携帯の電波も薄くなります。そして道も狭く注意が必要です。
慎重に車を走らせ約5km。キャンプ場へ到着。
平日で誰もいないかと思いましたが、すでにテントが4張り程ありました。
湖が見える場所が埋まっていたのは残念。
でも一番奥の端っこがあったので設営。
木の隙間から湖が少し見えます。なかなかにいい場所。でも一番奥なので野生が少し怖い。
キャンプ場の詳細については別記事で紹介しています。
この記事は完全に日記ですから、キャンプ場の設備・ルールなど詳しく知りたい方は次のリンクからどうぞ。
然別湖北岸野営場を詳しく
いつもの日記よりキャンプ場到着までが長い。写真の使用枚数も多い。ここまで読んでくれてありがとうございます。
でもまだ、半分も読んでいませんよ。
まだまだここからが本番ですから最後までお付き合いください!
それでは乾杯!
糖質OFF。そしてバナナといなり太巻きセット。
14:15です。結構いい時間。でもここは時間がゆっくり流れる感じがします。
食事後は焚き火の準備で薪割りをし星空撮影のためのアングルを確認。
こんな感じでテントも写ればいいかな
然別湖を眺める
天の川が右側に見える予定。このくらいの雲なら許せるんですけど・・・祈るのみ。
場内を散策し、焚き火開始。
ちなみにテント設営は一番奥にしたので目の前に規制線。
ここから先は立入禁止。なんか野生が忍んでそう。物音がするとビクッとする(笑)
天気予報では20:00頃まで晴れ。だから星空撮影はその前にしないといけないかも。20:00消灯だからそれ以降が星空撮影に良いのですが、どうでしょう。
ということで食事も早めにして備えます。
鶏手羽元のさっぱり煮。
味ぽんを持ってくるはずが間違えてゆず昆布ポン酢。まぁ良しとします。
17:00前には完食。
デザートは信玄餅。
そうこうしているうちに夕暮れ時。
雰囲気抜群でした。
18:55、星空も見えてきます。
素晴らしい。
ただ、湖側は雲がある。
まずは予定どおりのアングルで。19:00頃なので隣の炊事場が明るい。
期待していた湖はこんな状況でした。一番良い場所が雲で本当に残念。それでも雲のないところは本当にきれいな星空です。
20:00の消灯時間。本当に真っ暗闇に包まれるキャンプ場。空はほとんど雲に覆われました。
ヘッドライトは必須です。
焚き火をしながら翌日の動きを考えます。
・日が昇る前に起きて星空ワンチャン狙う。
・早めに撤収してナキウサギリベンジ。
ナキウサギを見るために今日の場所じゃないとこに行かなければなぁと調べようにも携帯の電波がない。
どのみち早く起きるので撤収も早めでネイチャーセンター辺りで調べ物をしようと決め、22:00には就寝。
おやすみなさい。
ZZZZ...
ザク、ザク、ザク...
え...
深夜0:00。
テントの外で獣の動き。
テントの外には焚き火台のみおいてある。テント前室にはランタンとチェア。ゴミも食べ物も全て車に移動してある。
ここに来ても食べるものはない。
きつねか?
とにかく中からテントを叩いて威嚇。
すると飛び跳ねる様に離れていく。
その足音は馬の様な感じ。鹿だろう。
草むらに逃げたガサガサという足音はまたもこちらに向かってくる。
もう一度威嚇。
それからは来なくなりました。
ということでここから寝れなくなります。
うたた寝する程度で3:00に完全に目が覚める。外を少し見るも空は雲のみ。ワンチャン無かった・・・
テント内を少し片付けつつ5:00前に外へ。
まだまだ暗い。
湖畔へ
けあらしです。
山奥に居るんだなと夜中から実感しまくりの環境と景色。
しばらく湖面の撮影をして朝食、撤収です。
テントは湿気で濡れたまま。
フットプリントを浸透しインナーの床までびっしり濡れてました。ビニール袋撤収で自宅乾燥。
撤収完了は6:55
ありがとうございました。
星空は少し残念でしたが、本番はここから!気持ちを切り替えていきます。
然別湖畔公園でトイレ。キャンプ場のトイレよりきれいで落ち着く。
で、ナキウサギを見るための情報収集。すると前日見た然別橋のところに登山道があり500m進むと観察スポットがあるらしい。
よし。行きます。
こんな道を進みます。
はじめは結構急な坂で登山っぽい。
少し進むと・・・
これ行くんか・・・
行くんよ!
草ゾーンからは道が平坦になってきた。そして草も少なくなってきて
到着!時間は8:00
先着の観察者はソロ3名
僕を含めて4名。
すぐ後にデュオ1組。
合計6名でナキウサギまち。
ちなみに現場はこんな感じ
通路に間隔を開けて6名が陣取り岩場を眺めます。
さぁ、出てこいナキウサギ!
・
・
・
9:00。反応なし。1人離脱
・
・
・
10:00。反応なし。
鳴き声もなし、
この岩も氷河期からあるのか?とか自然の凄さを感じます。
あまりにもナキウサギの反応が無いので少し諦めモード。
すると
「ピィッ!」
あれ?鳴いた?
すると隣の人がカメラを構えて「カシャカシャカシャ」
きたか!
そっと近寄って見てみると穴蔵にサッと隠れた茶色い物体。
「あぁ、今隠れちゃいましたね。」とのこと。ちょっと遠いところで確認されました。
この穴に入っていった。
姿は少し見えたもののまともには見れませんでした。写真にも撮れていません。
残念。すぐに同じ場所にでるかと眺めていましたが、出ない。
10:30、1人離脱。
10:40、2人離脱
2人になりました。
そこから反応が無いこと30分。
「ピィッピィッ」
居る。声が聞こえる方へ向かうも居ない。そして...
1人離脱。
とうとう僕1人になりました。
11:00、もう3時間です。
太陽も照って暑くなってきます。もうだめかなぁ
と、ここまでブログを読んでくれた皆さんはだいたい結末が見えてるかもしれませんね。
アイキャッチ画像(タイトル下の写真)見て、こいつどうせ撮れなかったろって・・・
ナキウサギを待ちながらもこの記事の構成もいろいろ考えていたんです。残念だった場合のバージョン。
居た!!!
ちゃんちゃん。って感じにしようかなと。
でもね。ここまで引っ張ったんですよ。
せめて12:00まで粘ってみるかと
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・
・
11:10
右から「ピィッ」!
左から「ピィッピィッ」!!
やばい二匹居る。
まずは右側から・・・居ない。見当たらない。
左側へ
・
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・
・
!!!
ありがとう然別湖
3時間半の粘りに根負けしたナキウサギさん。ありがとう。
この満足感。たまんない。
ネイチャーセンターに行って木彫りのナキウサギ買って。
息子にプレゼントしました。
思った以上に喜んでくれてよかった。
本当によかったよかったなキャンプでした。
皆さん良いキャンプライフを!