2018年7月にキャンプを始めまだまだ初心者のマルト(@marutopapa)です。
そんな自分が今シーズン(2019~2020)からソロで北海道の冬キャンプに挑戦。初めての雪中キャンプも体験しました!
初の冬キャンプは心配事が多く、、、
- テントは今持っているもので大丈夫か?
- ペグは普通のでいいの?
- 幕内暖房は安全か?
- 寒さの中で寝れるのか?
などなど様々な不安がありました。
最低限の装備を準備し、なんだかんだで4回の雪中キャンプを経験しました。
こちらの記事では初心者が冬キャンプに向けて準備した装備とそれらを使った感想などを綴っていきます。
冬ならではの想定外の出来事なども併せてお伝えします。これから冬キャンプや雪中キャンプにトライしようとする方の参考になれば幸いです。
冬キャンプのテントはTC幕がおすすめ
まずは肝心要のテントです。
僕は現在タラスブルバ「フォークティピテント」とノルディスク「アスガルド7.1」の2つのテントを所有しています。
両方を雪中キャンプで試し、アスガルドが圧倒的に使いやすく、快適です。
それでは両方を比較します。
タラスブルバフォークティピィテント
初めての雪中キャンプではタラスブルバを使いました。理由はシェルターとして使えるから。
インナーテント無しでコットを設置するスタイルが冬キャンプでは便利かなと思いました。
ストーブを真ん中に設置して過ごしました。
シェルタータイプは靴を脱がなくてもテントへの出入りができます。特に冬は靴の脱ぎ履ぎが面倒なので良いのですが、素材がポリエステルということで結露がすごかったです。
冬用テントではないですから仕方ないですね。
それとこのテントは二股ポールで室内が広く使えます。その代わり設営に少し手こずります。
冬キャンプでも風がでると煽られて大変でした。
アスガルド7.1
冬のキャンプではこちらのアスガルドをメインにしています。
なにより設営が簡単なのと生地がテクニカルコットンなので結露がほとんどないです。透湿性が良いコットンと耐水性があるポリエステルの混紡です。
「TC」という表示を見たり聞いたりしたことがあると思いますが、それです。
アスガルドは3つサイズがあって僕が所有しているのは7.1でいちばん小さいタイプ。フロアシート一体型でシェルターの様な使い方ができないのが難点。
テントに入る時は靴を脱いでいます。
これだけが面倒だなと思う点でほかは満足です。
冬キャンプは籠もっている時間が長いのでまったりゆっくりすることができます。
テントの最上部には換気に役立つベンチレーターがあり、出入り口以外にも小さな通気窓が3つあるので換気したいときには幕内から簡単に窓を開けることができます。
タラスブルバとノルディスクを使ってみて「TC幕でシェルターの様に使えるテント」が冬キャンプには向いているなと思います。
テンマクデザインのサーカスTC
サバティカルのモーニンググローリーTC
テンティピ
これらが冬には使いやすいのではないでしょうか。
特に冬のキャンプ場でよく見るのはテンマクデザインのサーカスTCですね。価格的にリーズナブルで使いやすそうです。
雪中キャンプはペグに注意
雪中キャンプをするのに一番不安に思っていたのがペグです。
雪で地面までペグが届かない場合の対処方法には事前準備が必要です。
長めのペグ
通常時ペグはエリッゼステークの18cmと28cmを使っています。
積雪量にもよりますが、18cmのペグは冬は使えません。28cmでも微妙です。4回のキャンプで3回は28cmでいけましたが、真狩では雪が多くて無理でした。
38cmあれば設営する場所を除雪圧雪してなんとか効くかもしれません。
それでは真狩で活躍した板ペグなどを紹介します。
板ペグ
木の板、棒です。
それにパラコードを結んで雪に打ち込みます。
雪の中に埋めたら更に頑丈です。
板の長さは30cmあれば十分です。こんな感じで雪に差し込みました。
パラコードとガイロープをカラビナでつなぎました。
テントのガイロープをそのまま板ペグにつけてもいいですが、ロープが痛みそうなのでこの方法にしました。
板ペグは簡単に抜けちゃうかなと心配でしたが、めちゃくちゃ丈夫!撤収時に雪から抜くのが大変なくらいでした。
土のう袋
土のう袋も役立ちました。
袋に雪を詰めて雪に埋める。アスガルドはフロアシートを固定しないと設営できません。
土のう袋をフロアの金具に結びつけて固定できました。ここでもカラビナがあると設営も撤収も楽になると思います。
僕が使ったカラビナはこちら
それと雪用のペグもたくさん販売されているので板ペグや土のう袋では心配という方はそちらも検討してみると良いかもしれません。
幕内での暖房は要注意
冬は灯油ストーブや薪ストーブが活躍します。
ただ、初心者にとって薪ストーブって敷居が高いですよね。そんな時は灯油ストーブが楽ちんです。
アルパカ
アルパカストーブを愛用していますが、フジカハイペットが人気ですね。
ただ、フジカハイペットは注文しても納期が1年先ということもあります。それでも安心の日本製を選択する方が多いのでしょう。
僕もフジカを買おうと思って注文しましたが、納期の問題でこの冬に間に合わないことからアルパカにしました。
韓国製ですが、今年のモデルは日本の検査基準に合格したとのことで購入を決めました。値段もフジカよりいくらか安かったです。
アルパカも納期が夏以降になってるようです。
ストーブファンもおすすめ
僕が使用しているアルパカストーブは反射板が無い対流式ストーブ。これはストーブの周り全体に熱が伝わるようになっています。
暖かくなった空気が上昇し、それによって対流が起き部屋全体が温められていく仕組みです。
ただ、テント内は無風であることが多く、座っている地面付近は寒いことがあります。テント上部が何より暖かいのですが、効率よくテント内を暖めたいときにはUSBファンなどで空気の流れを作って上げるのが良いです。ただ、USBファンなどはモバイルバッテリーが必要になるので一番のおすすめはこちらです。
熱供給式ストーブファンです。
ストーブの上に置くだけ。熱の力でファンが回ります。電気も使わずに効率的に対流を発生させてくれるのであると無いでは全然違います。
必須!一酸化炭素チェッカー
テントの中は基本火気厳禁です。とは言え、ストーブ等が無かったら寒くて冬キャンプは無理です。
その為には安全に十分配慮してストーブを使わなければなりません。
その際に注意が必要なのが一酸化炭素です。灯油ストーブは燃料を燃やす際に一酸化炭素が発生します。それがテントに充満すると最悪死に至るケースもあります。
定期的な換気と一酸化炭素チェッカーを活用して常に数値を確認しましょう。僕はテント内で2つ同時に使用して確認しています。
アスガルド7.1でアルパカストーブをつけると暑いくらいなのでテントを締め切ることはありません。そんな環境なので一酸化炭素が上昇することはめったにないです。
冬キャンプの寝床は底冷え対策が必須
冬キャンプにおいて重要なのが寝床です。
底冷え対策は十分にしましょう。
シュラフ
値は張りますが、命を守る最も重要なアイテムかもしれません。
これはナンガのオーロラ600DX。
確かに冬でも暖かいです。でも、先日マイナス16℃でキャンプした際は足元が少し冷えました。
そんな時は湯たんぽなどを使うと良いかもしれませんね。今後購入して試してみます。
コット
シェルタータイプのテントを使用する場合にはコットがあると便利です。
コットの下に荷物を置くのも底冷え対策に役立ちます。
コットはクイックキャンプの商品を使っているのですが、これ結構高さがあるのですよ。
だから、アスガルド7.1には合いません。大きすぎる。クッション性があるコットなので、寝やすいし底冷え対策にもいいのですが、高さの問題で端に寄せることができないんですよね。
実際の寝床、底冷え対策
それでは実際に僕がアスガルドで行っている底冷え対策です。
奥の寝床
シュラフ
インフレーターマット
銀マット
テントのフロア
グラウンドシート(ブルーシート)
地面
手前側
ラグ等
オールウェザーブランケット
テントフロア
グランドシート(ブルーシート)
地面
上から順にこの様な層になっています。
はっきり言います。不十分です。写真の奥を見るとテントのフロアがみえてますよね。テント周囲全体がこうです。
テントフロアがみえてるところは冷えてます。確実に地面から冷気が上がってます。
アスガルドでアルパカ使ってるから暑すぎてそれでも問題ないですが、寒さが苦手な方は隙間がなくなるようにラグやブランケットなどで埋めることをおすすめします。
オールウェザーブランケットはNASAが開発したシートで多目的に活躍してくれます。
グラウンドシートになったり、寒い時は体に巻いてブランケット代わりに、レジャーシート、タープとしても代用できます。
銀マットの様に裏側が銀になっているのでテントのインナーとしても活躍してくれますよ。
寒い時は銀を上向き、暑い時は銀を下向きにして使用するといいらしいですが、僕はいつも銀が下です。
降雪対策
スコップ
スコップは小さく収納できるものを選びました。
キャンプ場でスコップやスノーダンプを貸してくれるところが多いですが、使い終わったら返さないといけません。雪が降るとちょっとした作業が必要になったりするので、自分専用のスコップがあったら便利です。
スノーブラシ
スノーブラシはテントに積もった雪などを払うのにつかっています。
車用のブラシをテントに持ってきて使うだけなんですがね。スノーブラシをテント側に置くことによって、撤収時に車に積もった雪をドアを開ける前に行えるのでいいのですよ。
その他、冬キャンプで準備した物
温度計
これはテント内と外の気温を計れる温度計です。
外の気温がわかるのが地味に便利で重宝しています。
ゴミ袋
45Lのゴミ袋が活躍するのは冬です。
ゴミを入れるわけではありません。雪中キャンプではテントが濡れているいことがあります。氷がついていることもあります。
晴れた日に暖房を使用すると幕はカラット乾燥していますが、部分的に雪が凍てついてる所があります。そんな時は45Lのゴミ袋に入れて帰っています。
車の中で雪がとけてシートなどを濡らすのを避けたいですから。
他にも、雪で濡れたものを入れたりしています。
ソリ
ソリは荷物を運ぶ際に便利、、、、
そう思っていつも持っていきますが、意外と役に立ちません。
キャンプ場によりますが、駐車場からサイトまできれいな平坦とは限りません。基本でこぼこだったり段差があったりします。
普通のソリではたくさん荷物を積めないし、引っ張ってる間にだいたい落ちます。
それでも、重たい物を運ぶ際には良いこともあるので、初めての方は一応持っていくのがいいかもしれません。
幕内スリッパ
アスガルドの様に靴を脱いで過ごす時はテント内用のスリッパを準備しましょう。
僕は家でブログを書いているときに足元が冷えるので買ったスリッパをキャンプに持っていき使ってます。
これがあると無いでは全然違います。暖かい靴下も併せて使えば快適です。
雪中キャンプでの想定外の出来事
ここからは初めての冬キャンプで意外だったなってことを書いていきます。
飲み物が凍った
僕のクーラーボックスはソフトタイプです。
保温性能がハードタイプに比べれば負けるので、真冬も外気温の影響を受けます。
冷えてるから良いのでは?と思いますが、違うんです。
凍っていました。
テントの端で底冷えに負けたんですね。
クーラーボックスに入れていても凍ることがあるのでクーラーボックスの種類、置く場所を考えておきましょう。
焚き火で暖はとれない
冬は焚き火で暖を、、、
とは言え寒いです。特に氷点下10℃より気温が下がってくると辛くなってきます。氷点下20℃では完全に暖をとると言うより耐えながら焚き火してます。
そもそも防寒着ですから、焚き火の暖かさを感じるのは顔と手くらいです。
焚き火が暖かいな~って真冬のキャンプで感じたことはありません。
それでも焚き火をするのは焚き火の揺れる炎は非日常で癒やされるからなんですかね。
雪が積もる時期はスカートいらず
タラスブルバにはスカートがついていません。
秋くらいから隙間風がテント内に入って対策が必要だなって思ってました。
スカートの自作を考えましたが、実行できないまま雪中キャンプへ。
結果、雪が積もったらスカートはいらない。
雪をのせたら隙間風なんて入ってきませんから。
テントが汚れない
雪は払ったら落ちます。
暖房をつけていたら乾きます。
地面の部分はさすがに雪がついていますが、それだけです。汚れません、濡れるだけ。
夏場の雨は濡れも土の跳ね返りとかも気になりますが、冬は少し濡れるだけ。
これは本当に意外でした。毎回、自宅で必ず乾燥させなければなりませんが、土などで汚れないのは本当に楽です。
炊事場が使えないこともある
炊事場が使えないケースがあります。
そもそも冬は炊事場無しのキャンプ場もありますし、凍結して使用制限がかかるケースもあります。
水は自宅からジャグに入れて持って行くか、ミネラルウォーターを多めに購入しましょう。キャンプ場で炊事場が使える場合もジャグにすぐにくんでおくといいかもしれません。
キャンプ場や時期によって様々なので前もって確認しておきましょう。
ウォータージャグは断熱材が入った寒くても中身が凍らないものを選びましょう。
ヘリノックスは埋まる
ヘリノックスの様な足が細い椅子は雪に埋まるのでつかいづらいです。
僕は雪の上ではニトリチェアを愛用しています。
さいごに
初心者が冬キャンプ、雪中キャンプをして感じたこと、準備したキャンプグッズなどを紹介させていただきました。
冬キャンプは寒いです。
特に北海道は何処行っても雪中キャンプになりますし、氷点下の世界でテント1つで過ごすことになります。
雪の中でテントを設営する方法や装備に関してはとことん自分のスタイルにあったものを調べて準備してください。
僕の冬キャンプはソロなのでファミリーで冬キャンプに行くかたはまた違った準備や装備も必要となるでしょう。
あれこれ準備するのも楽しいのがキャンプ。冬も楽しんじゃってくださいね。
一度冬キャンプを体験すると。
「冬にキャンプなんて」
から
「夏にキャンプなんて」
に変わるかもしれませんよ。
それくらい、冬のキャンプにも魅力があるのです。
素敵なキャンプライフを!
これまでに行った雪中キャンプでの様子